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2019 映画ベスト:二十選~洋画の巻
2020年01月08日

昨年観た映画の個人的ランキングが決まったので書かねばならない。
毎年、「親分&子分」の会話で書いてるが、たまにはパターンを変えよう。
とは言え、さて、どうしたものやら。 なかなかいいアイデアが浮かばない。

順位と映画のタイトルだけ書いて超シンプルに済ませてしまおうか。
いやいや、それではあまりに愛想がない。
何か面白いシチュエーションはないか。

「殿様と家老」、「社長と平社員」、「先生と生徒」、「取調室の刑事と容疑者」、「宇宙人とそれにさらわれたアッシ」、「金正恩とトランプ」、「カルロス・ゴーンと逃亡協力者」・・・・
う~ん・・・・・・・
 

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「おぬし」
「わっ、ビックリした。 帰ったんじゃないんですか」
「ワシはこう見えて、鼻血が出るほどヒマでな」
「さっきも同じこと言いましたが」
「この寂しい老人の相手になってはくれんかのぉ」
「マスター・ヨーダらしからぬことをおっしゃいますな」
「それにしてもGACKTという奴はタダモノではないのぉ」
「ああ『格付けチェック』ですね。 すごいですね、彼は」
「間違いなくフォースの使い手じゃな」
「そうなんですか」
「しかし、内心は相当なプレッシャーに苛まれておるようじゃの」
「そうみたいですね」
「金爆のキリショーにキレておったのも気になる。 怒りと恐れは暗黒面につながるでのぉ。 シスに引き込まれぬようにジェダイ評議会はしっかりと監視せねばならぬ。 おぬしにその大役を任せよう」
「やりませんよ」
「遠慮せんでもよい」
「遠慮してませんよ」
「薄情な弟子じゃのぉ」
「アッシは弟子だったんですかい?」
「弟子にも色々あるでのぉ。 差し詰め、おぬしはパシリじゃ」
「無駄話するなら、お引き取り願えますかな、お師匠さん」
「まあそう言うな。 おぬし、昨年観た映画のランキングを発表するのじゃろ? どおれ、聞かせてもらおうかのぉ」
「やれやれ。 それではまずは洋画編。 10位から」


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10位 「ドッグマン」

トリマーをしている主人公の、他者と関係を保とうとする心理のイビツな内面が、理不尽てんこ盛りの描写で描かれた“心の闇サスペンス”。
犬をしつける者なのか、あるいは尻尾を振る犬なのかという構図で対比させ、やがて主人公が不条理の落とし穴にはまり込んでいく、かまってちゃんのカオスがなんとも哀しくて忌まわしい。
西部劇の寂れた町のような独特のムードがぷんぷんする舞台もしぶい。

imagesRHFQAZED.jpg ペットを飼う要領でコミュニケーションが取ろうとしたこの男の異質の闇はあまりに深いのぉ。


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9位 「女王陛下のお気に入り」

実歴史を基に、宮廷内の絢爛豪華さとは真逆の俗物たちの醜さがこれでもかというほど詰め込まれたブラックなシニカルドラマ。
女の三角関係という、ひと癖ある権力争いの殺伐さだけでなく、クソもあればゲロもふんだんに吐き出され、食べ物を粗末にする乱痴気騒ぎや動物の虐待などなど、これまでの宮廷映画のイメージを覆す映画。
下から見上げるような視線の冷ややかさがユニークな味。 三女優の「腹に一物」キャラのガチンコ競演もエグい見応え。

imagesRHFQAZED.jpg パドメ・アミダラもレイアもデキた姫じゃった。 それに比べれば堕落の極みのオナゴどもじゃの。 寵愛は欲するものではなく感じるものである。


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8位 「マリッジ・ストーリー」

離婚することになった、ある一組の夫婦のアンビバレンスな心の内をリアルにほじくり出しながら、弁護士も含めた、まさに「犬も食わぬ」プライド争いの滑稽さをコミカルなタッチで綴るファミリードラマ。
離婚という終着点から考察する、結婚に至る出発点の尊さを提示し、人が人を愛する素朴な美しさを讃えた秀作。
スカヨハのハイスペックをまざまざと見せつけられ、ベソをかくアダドラに涙腺が緩まずにはいられない。

imagesRHFQAZED.jpg 結婚も離婚も「自分が勝つための」ゲームになってはならぬ。 他人がひとつ屋根の下に暮らすことの奇跡をありがたく思え。 ・・・・誰かと思えばカイロ・レンではないか。 えっ、ちがうの?


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7位 「ROMA/ローマ」

アルフォンソ・キュアロンの生まれ育った家庭と故郷メキシコへの愛情にあふれた自伝的な人間愛物語。
スターは一人とて出てこないし、派手な話ではないのに観る者をグイグイとスクリーンの中へと引っぱり込む。 そんな見えない力が秘められた奇跡のような語り口には脱帽するしかない。
横移動のカメラワークと、6K撮影からモノクロに変換した映像の未だ忘れ難い深みと美しさ。 配信映画だというのがあまりにもったいなく、そのことを含めて映画ファンが色々と考えさせられた作品。

imagesRHFQAZED.jpg 派手な色、派手なスター、派手な物語。 それらが一切なくとも名作は出来るのじゃ。


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6位 「ジョーカー」

病気の母親を世話する心優しき青年が悪の権化へと変貌していく、"人間逆成長"の凄絶なドラマ。
アメコミ・ムービーの概念を1~2段ほど高みに上げた、優れたドラマ性を帯び、格差社会の軋轢が生みだす人間性破壊の悲劇が力強い筆致で貫き描かれている。
ホアキン・フェニックスの偏執性アプローチがいかんなく発揮され、ジョーカーというヴィランの魅力を再認識させた、ヴェネチアの金獅子も当然の超傑作。

imagesRHFQAZED.jpg 人生にも世の中にも絶望した人間に善は無力じゃ。 悪しか信じられんようになるのじゃ。

「ベスト5の前に、11位から20位までのランキングですよ」

11位 「ラスト・ムービースター」
12位 「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」
13位 「2人のローマ教皇」
14位 「さらば愛しきアウトロー」
15位 「ファースト・マン」
16位 「ワイルドライフ」
17位 「ホテル・ムンバイ」
18位 「シークレット・スーパースター」
19位 「ブラインドスポッティング」
20位 
「エセルとアーネスト ふたりの物語」


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「おぬし」
「なんですか、恐い顔して」
「いよいよ暗黒面に堕ちたな。 成敗してくれるから、そこになおれ」
「室内でのライトセーバーのご使用はお控えください」
「やかましい。 すぐに楽にしてやる。 痛くないようにするからありがたく思え」
「なにをそんなにキレてらっしゃるのやら」
「おぬし、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』がベスト10に入ってないとはどういう了見じゃ」
「そう言われても。  押し出されたような感じになってしまいしたが」
「おぬしはワシのパシリを破門じゃ」
「破門でけっこう。 それではベスト5の発表」


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5位 「アイリッシュマン」

(スコセッシ+デ・ニーロ+ペシ+パチーノ)×(ノワール)。 この公式で面白い映画ができないはずがない。
義理と人情の板挟みが避けられない裏社会に翻弄される男が大切なものを失っていく、任侠不条理物語。
長尺の上に時間軸をシャッフルする構成で、決して観客に優しくはない映画のはずが、人間描写の濃密さと、終始気を抜くことを許さない快テンポな語り口で心地いいピリピリ感をもたらす極上のエンタテインメントに仕上がっている。
役を演じてる俳優がみな、板につきすぎてるところがまた凄い。

imagesRHFQAZED.jpg ひとつ言っておこう。 NetflixのCMのように、道端にへたり込んでスマホで観るのはこの映画に対して失礼じゃぞ。


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4位 「グリーンブック」

コンサートツアーに出た黒人のピアニスト。 お抱え運転手として同行することになった用心棒の白人男。
少々異質な二人の友情物語は、一介の人種差別モノとは一線を画し、ステレオタイプな悪い白人と可哀そうな黒人という構図に逆らいながら、そういうことに敏感なリベラル層の求めるイメージを逆差別だと暗に訴えた伝記コメディ。
成功を為した人物であろうと、黒人には「黒人らしく」扱うのをためらいなく是とする、60年代のアメリカの暗部をピリッとしたユーモアでツッコんだ内容は学ぶべきものが多々込められている。
ヴィゴ・モーテンセンとマハーシャラ・アリの絶妙な味わいのコンビを好きにならない人はいないだろう。

imagesRHFQAZED.jpg 差別は人の生き方を制限してしまうのじゃ。 芸術もそうであってはならぬ。


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3位 「アベンジャーズ/エンドゲーム」

アメコミ・ヒーロー映画の頂点を極めた屈指の名作。
全編、名場面とカタルシスのつるべ打ちで、ツボの心得方が小憎らしいほどマトを外していない。
意外な展開も二度三度、サイドストーリーの組み込みなど、そのアクロバティックな構成力は神レベル。
あれだけの数の主役級のキャラクターが総出演するにもかかわらず、まるでガチャガチャすることなく、想像を遥かに超えるアゲアゲなクライマックスを見届けた時、「映画を観た」という実感の歓びに浸れる珠玉のエンタテインメント。

imagesRHFQAZED.jpg 誰にでもヒーローになれるための門は開いておる。 だが、ヒーローである前に人であることも忘れてはならぬ。


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2位 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

毎度、作品に「映画愛」を惜しみなくブッ込んでくるタランティーノが詠いあげた黎明期のハリウッドへのラブレター。
衰退していくものと、新しい時代の波が混在した映画の都で、やり場のない空虚感を抱えた二人の男がある事件と対峙することになる物語は、やがて消えゆく欺瞞に満ちたカウンターカルチャーへの明らかなアンチテーゼ。
さまよえる栄光の遺物たちの抵抗は、疑似的西部劇を思わせ、さらにはラストで大胆な歴史改ざんを敢行。
“もしシャロン・テートが生きていたら”というハッピーな並行世界を映画ファンにプレゼントをする、魔法のような御伽話。

imagesRHFQAZED.jpg 変革は歓迎すべきことじゃが、歴史をリスペクトしてこそ新しい時代は明るいものになるのじゃ。


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1位 「運び屋」

麻薬の運び屋に手を染めた昔気質の男が、失った家族の絆を探して己の罪と向き合っていく姿をサスペンスフルに描いた至高の人間ドラマ。
久々に二足のわらじを履いたクリント・イーストウッドの未だ衰え知らずなクリエイティブ魂は唯一無二。
ケレン味のない洗練された演出と丹念な人物描写は、もはやいつものこと。
饒舌になることなく、コンパクトに小気味の良いストーリーテリングで、観客の五感を映画の中に引きずり込む、匠のテクもお約束。
要するに巨匠イーストウッドのいいところが全部出ている映画なのだ。
決して家庭志向ではなかったイーストウッド自身の贖罪と、これからも走り続けるであろう彼の「映画屋魂」がヒシヒシ伝わる集大成の逸品。

imagesRHFQAZED.jpg 人生に与えられた時間はさほど多くはないが使いようによってはたっぷりとある。 年月ではなく、時間という概念で無駄のない人生を生きるのじゃ。


「今一度、ベスト10のおさらいを」
 1位 「運び屋」
 2位 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
 3位 「アベンジャーズ/エンドゲーム」
 4位 「グリーンブック」
 5位 「アイリッシュマン」
 6位 「ジョーカー」
 7位 「ROMA/ローマ」
 8位 「マリッジ・ストーリー」
 9位 「女王陛下のお気に入り」
10位 
「ドッグマン」


「ネット配信映画が13位までに4本もランクインしたのも、これまた時代の趨勢じゃのぉ」
「なんだか複雑ですねえ」


【ええ仕事の男優 20人】 (映画公開順)
コリン・ファース 「喜望峰の風に乗せて」
ドゥニ・メノーシュ 「ジュリアン」
ヒュー・ジャックマン 「フロントランナー」
ライアン・ゴズリング 「ファーストマン」
ヴィゴ・モーテンセン 「グリーンブック」
マハーシャラ・アリ 「グリーンブック」
クリント・イーストウッド 「運び屋」
イーサン・ホーク 「魂のゆくえ」
スティーヴ・カレル 「ビューティフル・ボーイ」
ジョン・C・ライリー 「僕たちのラストステージ」
ロバート・レッドフォード 「さらば愛しきアウトロー」
エド・オクセンボールド 「ワイルドライフ」
マルチェロ・フォンテ 「ドッグマン」
タロン・エガートン 「ロケットマン」
バート・レイノルズ 「ラスト・ムービースター」
ホアキン・フェニックス 「ジョーカー」
ロバート・デ・ニーロ 「アイリッシュマン」
ジョー・ペシ 「アイリッシュマン」
アダム・ドライバー 「マリッジ・ストーリー」
ジョナサン・プライス 「2人のローマ教皇」


【ええ仕事の女優 20人】
ジュディ・デンチ 「ビクトリア女王 最期の秘密」
グレン・クローズ 「天才作家の妻 - 40年目の真実 -」
シャーロット・ランプリング 「ともしび」
オリビア・コールマン 「女王陛下のお気に入り」
エマ・ストーン 「女王陛下のお気に入り」
リンダ・カーデリーニ 「グリーンブック」
ブレイク・ライブリー 「シンプルフェイバー」
シアーシャ・ローナン 「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」
ダイアン・ウィースト 「運び屋」
フェリシティ・ジョーンズ 「ビリーブ 未来への大逆転」
ヤリッツァ・アパリシオ 「ROMA/ローマ」
ジュリア・ロバーツ 「ベン・イズ・バック」
シシー・スぺイセク 「さらば愛しきアウトロー」
キャリー・マリガン 「ワイルドライフ」
ザイラー・ワシーム 「シークレット・スーパースター」
エルシー・フィッシャー 「エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ」
ロザムンド・パイク 「プライベート・ウォー」
イザベル・ユペール 「グレタ GLETA」
スカーレット・ヨハンソン 「マリッジ・ストーリー」
ローラ・ダーン 「マリッジ・ストーリー」

『邦画の巻』に続く
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