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ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
2019年06月30日

T0022732p.jpgご生誕から、はや65年。
やまとモンスターの絶対帝王、ゴジラ。

2004年に東宝が一時、ゴジラ映画の製作を「しばらく辞めときますわ」とケツを割った時はどうなるものやらと思ったが、「シン・ゴジラ」あり~の、アニメあり~の、2014年にはハリウッドでリブートされたように、世界はゴジラを休ませる気はないようである。

その2014年のハリウッド版ゴジラは16年前の悪夢の汚名返上がかかった覚悟の一作だった。

98年の「GODZILLA」は監督ローランド・エメリッヒにも多少気の毒な面はあったにせよ、あらためて「西洋人は分かってねえな」という烙印を押されるに十分なイロモノとして歴史に不名誉な名を残してしまった。
 
そういった屈辱を乗り越えてレジェンダリー・ピクチャーズが総力を結集し、無類のゴジオタであるギャレス・エドワーズ監督がメガホンを振りまくった2014年の「GODZILLA ゴジラ」は十分に日本人をも納得させるほどのクオリティを実現し、見事に怪獣王ゴジラを復活させたのだった。

これを経てレジェンダリーは「モンスター・ヴァース」なる壮大なプロジェクトを打ち出す。
「キングコング:髑髏島の巨神」を第2弾として、怪獣映画の一大アンソロジーがいよいよ本格的に始動。
「GODZILLA ゴジラ」の続編でもある第3弾は「三大怪獣 地球最大の決戦」(64)をリプロダクションした偉大な怪獣映画の本格的復活である。
監督はオハイオ生まれのゴジオタ、マイケル・ドハティ。

昭和、平成と時代を闊歩した怪獣の王。
そして、令和最初のゴジラが襲来する。
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超超超大富豪・岡根財閥に仕える執事の爺やは頭を抱えていた。
そこにやって来たのは当家のご令嬢、岡根もち代(14歳)。

 「おはよう、爺や」
 「おはようございます、お嬢様・・おおっと!なんでまた素っぱだかなのですか? 御衣装はどうされました?」
 「めんどくさいのよ」
 「そんなことをめんどくさがってはいけませんよ」
(高級ガウンを羽織りながら)  「ところで爺や、朝から難しい顔をしてるわね」
 「事態は深刻ですよ、お嬢様」
 「あっ、分かったわ。 老後の2000万円問題ね。 95歳まで生きるとしたら毎日2000万円いるって言うじゃない。 毎月6億必要ってことよ。 月給1億しかもらってない爺やは大変ね」
 「毎日2000万円じゃありませんよ、お嬢様。 ちゃんとニュースをご覧になられましたかな? 夫65歳・妻60歳の夫婦が30年生きたとしてのトータル額で毎月5万円不足するという話ですよ」
 「はぁ? それの何が問題なの? 庶民って毎月百万程度のこづかい使ってんでしょ? 私は一千万だけど」
 「お嬢様、炎上なさいますよ」
 「冗談よ、爺や。 それより、何が深刻なの?」
 「世界中で怪獣が出現しておるのですよ」
 「あら、そうなの? 心配することはないわ。 この豪邸の地下には地球が爆発しても平気な宇宙船型スーパーシェルターが格納されてあるわよ。 そこに避難しましょう」
 「いや、逃げる方ではなくてですね、見に行きたいのでございますよ」
 「見に行きたい? 怪獣を?」
 「さようで」
 「怪獣フェチの悪い所が出てるわね。 行けば確実にプチッと潰されるわよ」
 「いや、それがそうとも言い切れませんでな」
 「どういうことかしら?」

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 「怪獣の足元を逃げ回りながらも無傷で済む者や、逃げてる途中でそばの建物が破壊された瞬間、爆風にもびくともせず、がれきの破片が吹っ飛んできても当たらない。 それが怪獣映画のお約束」
 「? 映画ってなんのことよ?」
 「いや、こっちの話でございます。 ともかく、アッサリ死ぬ者は死ぬし、なぜか「普通なら死んでるやろ」みたいな状況でも死なないものは死なないのが"怪獣見学"アルアル」
 「・・・・、まあ、よく分からないけど、怪獣を見たい爺やの情熱はよく分かったわ。 よし、じゃあ今から行きましょう」
 「いやいや、どうぞ、お嬢様はシェルターへ」
 「爺やだけズルいわ。 私も怪獣を見たいのよ」
 「しかしですな・・・」
 「大丈夫なんでしょ? 暴れてる怪獣の至近距離でも怪我の心配がないのなら私もぜひ」
 「困った、お嬢様でございますな」


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ゴジラ

 「いきなりメインから攻めたわね」
 「う~ん、何度見ても惚れ惚れする重厚感と圧力。 これぞ怪獣の中の怪獣でございますな」
 「"二足歩行するイグアナ"に見えないのが不思議よね。 "ザ・怪獣"のお手本ヴィジュアルだもの」
 「それほどケモノ離れした風格や神秘性を滲ませる佇まいこそがゴジラの真骨頂」
 「それにしてもデカいわね、今度のゴジラは」
 「実写版では「シン・ゴジラ」超えの119.8メートルという最大身長でございます」
 「たしか前作は50メートルだったんじゃ?」

 「すくすく育って爺やは感無量でございます」


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ラドン

 「東宝怪獣の中ではゴジラに次ぐ古参。 単発作品で主役デビューし、知名度は高いのですが、その後の扱いはバーターの域を出ない、哀愁抜群の怪獣でございます」
 「やっぱりさ、"飛ぶ"ってのはカッコいいのかも知れないけど、それ以上の動きができないから却って地味になっちゃうのよね」
 「その分、今回のラドンは、かなり凶暴性が増しておりますね」
 「ラドンって名前は“ラドン温泉”から来てるのかしら?」
 「いいえ、恐竜のプテラノドンからの命名でございます」
 「プテラノドン? 「プテ」を端折るのは分かるけど「ノ」はどうしたの? 「ラノドン」からなんでノドンでもなくラノンでもなく、なんでラドン?」
 「さあ・・・今度東宝に問い合わせておきますので」
 「う~ん・・・ラドンを見てたら・・・。 爺や、“今日、ケンタッキーにしない?”」
 「凄い神経ですね、お嬢様」



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キングギドラ

 「このキングギドラは翼がむちゃくちゃデカいですな」
 「イキってるわねえ」
 「しかも強さの次元がこれまでのギドラとは全然違いますな」
 「ゴジラ、コテンパンにやられてるじゃない」
 「デッドプールのような再生能力があるのが新しいですな。 天候も操ることができますし」
 「いつも思うんだけど、3つある頭って、それぞれ別に意思を持ってるの? 頭同士でケンカとかしないの?」
 「あれはですな。 真ん中の頭が肥後さんでして、右が上島さんで左が寺門さんという役割です」

 「真ん中がリーダーなのね」


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モスラ

 「またしても翼デカすぎ!」
 「う~む、翼長自体は61年版「モスラ」と変わらないんですが、それにしては本体が小さすぎでアンバランス」
 「でっかい昆虫というオリジナルのヴィジュアルから、より怪獣っぽくなってるわね」
 「前脚が鋭い鎌状になってますし、成虫になっても糸を吐くという、バリバリの戦闘仕様モスラですな」
 「キレッキレね。 これなら虫が苦手な人でも楽しめるかしら?」
 「いや、ムリでしょうな」
 「この音楽ぅ~っ! "モスラのテーマ"が流れてるわ、爺や!」

 「嬉しゅうございます。 冥土のみやげですなあ」

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 「そもそもなんで怪獣がこんなにワンサカ地球に出てきたのかしらね?」
 「『モナーク』という巨大生物の研究を秘密裏に行っているアメリカ政府の特務機関組織がございましてな」
 「アメリカは陰で何でもやるわね」
 「そこの幹部である純古生物学者エマ・ラッセル博士が元夫の動物学者マーク・ラッセルと大学時代に卒業制作として"オルカ"という音響装置を作っていたのでございます。 これがそもそもの元凶でしてな」
 「学生の卒業制作が地球の平和を脅かすとはファンキーな話よね」
 「その"オルカ"は怪獣などの生物の生体音を発生させることができるスグレ物でしてな。 モスラの幼虫の動きをコントロールできたのを皮切りに次々と世界各地のモナーク基地に保管されて眠っている怪獣を甦らせてしまうのです」
 「厄介なことしてくれるわね、このオバチャンも」

 「前作でサンフランシスコに出現したゴジラとムートーの戦いで街が破壊された時に幼い息子さんを亡くされた悲劇に見舞われてましてな。 それが尾を引いておるのでございます」

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 「反政府主義に傾倒している環境テロリストのアラン・ジョナという男がいましてな。 彼がエマ博士の作った"オルカ"に目をつけるのでございます」
 「怪獣を使って破壊活動をしようっていうの? 環境保護主義者が? 本末転倒も甚だしいわね」
 「一度、この世界をリセットしてしまった方がいいという終末思想に共鳴したエマ博士は彼らに協力してしまうのです」
 「息子さんを亡くされたお気持ちは分かるけど、そんなことをしても息子さんは喜ばないわ」
 「お嬢様、なんとあっぱれな・・・。 立派なお方に成長されて爺やは言葉もございません」
 「テロリスト野郎がけしからんわね。 こういう奴らは得てして札束でツラをひっぱたけば大人しくなるものよ。 爺や、今すぐ1兆円くらい用意してペンペンしておやりなさい」
 「前言撤回でございます、お嬢様」


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 「怪獣は他にも出てくるわね」
 「ゴジラとかを含めたら全部で17体も出現しますからな」
 「それだけ生息していて、これまでよく人類がのさばってこれたもんだわね」
 「ここでのゴジラは先史時代より地球に生息しており、すべての巨大生物の王に君臨していた存在でして、地球の自然環境が脅かされた時に 目覚めるようです」
 「キングギドラとはケンカが絶えないけど」

 「キングギドラだけ地球外生命体なのですよ。 すべての生態系を破壊しようという存在がキングギドラで、ゴジラは地球のバランスを保とうとする守護神なのです。 くわえてモスラもそうです」

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 「随分、怪獣を堪能したようね、爺や」
 「たいへん満足でございます。 怪獣バトルの表現の力強さは日本のシリーズと比較しても屈指といえるでしょう」
 「オマージュもてんこ盛りよ」
 「そうなのですよ。 コンセプトは1964年の『三大怪獣 地球最大の決戦』なのですが、マイケル・ドハティはかなり東宝シリーズを観まくっておりますな」
 「確かに東宝愛は前面に出てたわね」
 「ゴジラのテーマやモスラのテーマなど、本来ならエンドロールでサービス程度に流しそうな本家の音楽を、きちんと本編でそれも登場シーンで使う。 これほどのリスペクト精神を見せてくれるとは立派の一語でございます」
 「強引にハリウッドナイズせずに正面から東宝怪獣映画のリプロに徹したのがさすがね」

 「モンスター・ゼロ、オキシジェン・デストロイヤー、ラドンのソニックブーム、モスラのパルセフォニック・シャワー・・・。 さらにはバーニング・ゴジラまで。 これらの要素を劇中で網羅させたゴジオタ・ドハティの手腕は高く評価していいでしょう」
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 「ところで爺や。 私たち、街で暴れてる怪獣を実際に見学しにきたのよね?」
 「さようですが、何か?」
 「さっきから会話がまるで怪獣映画を観に行ったような内容になってるわ」
 「フォッフォッフォ。 お嬢様が気にすることではありませんよ。 すべての責任はこれを書いてる管理人にあります」
 「じゃあ、話を続けましょ」


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 「アフターエンドロールに出てきたキングギドラの頭って?」
 「テロリストたちが猟師から買い取ってましたね」
 「惜しかったわね。 私たちが一歩早く行ってれば先に買っていたものを」
 「あんなもの要りませんよ。 お父様に叱られますよ」
 「テロリストの手に渡るよりマシよ。 と、言っても遅いけどね。 あれを彼らはどうするつもりなのかしら?」
 「ストレートに考えれば、メカキングギドラでしょうな」
 「でも次回作は『Godzilla vs. Kong』よ」

 「キングコングだけでは済まないでしょう。 爺やの希望といたしましてはガイガン、またはへドラをぜひとも登場させていただきたいですな」
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 「爺や、古参ではアンギラスを忘れてたわ」
 「そうでした、うかつでしたなあ。 いやいや、そこまで気を回したらバランやバラゴンまで出さねばなりませんぞ」
 「じゃあ、ゴロザウルスもね。 ああ、もうついでにメカゴジラもカマキラスもメガロもいきましょ。 いっそのことミニラもいっちゃいましょ」
 「収拾がつかなくなりますな。 それではゴジラとキングコングの激突という主旨からズレます」
 「でも今回のエンディングからしたら、続編はゴジラが戦ってるのにシモベの怪獣が寝てる訳にはいかないわよ」

 「まあ、なんにせよ、何年も待つことはありません。 来年になれば嫌でもお目にかかれるというものでございます」

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 「怪獣は一段落したけど、それにしても街がむちゃくちゃね」
 「旦那様の力なら街、いや国の数ヶ国ぐらい一年ほどで創生できますでな。 ご安心ください、お嬢様」
 「そう、じゃあ帰りましょうか」
 「少しだけ、お時間を頂戴してよろしいでしょうかな?」
 「なにかしら?」

 「さる6月26日に俳優の高島忠夫氏が88歳の生涯を閉じられました。 50~60年代の東宝を支えた高島氏は4本の怪獣映画にも出演なされております」
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★ 『キングコング対ゴジラ』(62)
★ 『フランケンシュタイン対地底怪獣』(65)
★ 『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(67)
★ 『ゴジラvsメカゴジラ』(93)

 「最初のご長男を不幸な事件(64年)で亡くされた御方ですが、そのお子様のことを思いながら怪獣映画に出ては、全国の子供たちを喜ばせてくれていたのであろうと察します。 司会や歌手など多才な方でしたが、病気と闘う晩年は見てて忍びないものがございました。 しかし素晴らしいご家庭を築かれて、その方たちに囲まれながらの人生は幸せだったであろうと思います。 ご冥福を祈るばかりでございます」
 「爺や、はい、ハンカチ」
 「ありがとうございます」



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「賢人のお言葉」
 
「最も強い者が生き残るのではない。 最も賢い者が生き残るのでもない。 唯一生き残るのは変化する者である」
 チャールズ・ダーウィン
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