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ジャスティス・リーグ
2017年12月18日

T0014548p.jpg空前絶後のぉ~! 超絶怒涛の亜米利加漫画ぁ!
ヒーローを愛し、ヒーローに愛されたグラフィック・ノベル!
スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン。
全てのヒーローの生みの親ぁ~!
そぉ!我こそはぁ!
サンシャ・・じゃなくてぇ~!
我こそはぁ!
ディ~シ~!ボコッ!コミックぅ~!
イエェェェェ~!
ジャースティィィス!


アメコミの少年ジャンプこと「マーベル」がヒーロー映画でブイブイいわしてる陰で、アメコミの少年マガジンである「DCコミック」も、なんやかんやでヒーロー映画に精を出していた。
クリストファー・ノーランによるバットマン3部作や「ウォッチメン」という激シブな代表作品からもうかがい知れるように、チャラいマーベルとは一線を画した大人系の作風は、いかにもDCのブランドカラーそのまま。
唯一チャラ目に出た「グリーンランタン」は死ぬほどコケ倒したが。

アメコミ映画というと「マーベル」というイメージが世間的に確立しているほどに少々遅れを取っているDCだが、ヒーロー映画の一群の世界観を共有させた企画『DCエクステンデッド・ユニバース』を立ち上げ、本格的な逆襲を開始した。
「マン・オブ・スティール」を皮切りに「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」、「スーサイド・スクワッド」、「ワンダーウーマン」に続く第5弾は、DCヒーローが一堂に会するオールスター・エンタテインメント。

Yeahhhh!!!!!
Juuuustice! League!!!!!



物語は「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」の数ヵ月後から始まる。
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バットマンことブルース・ウェインは超多忙だった。
キャットウーマンの手も借りたいぐらい、鬼のように忙しかった。

スーパーマンが死んでしまったことへの責任を引きずりながらも、悪党がボウフラのように湧いて出てくるゴッサムシティで日夜奉仕活動に励むブルース
もう体力的に十分キツい歳である。 本業のウェイン産業のお仕事もおろそかにはできない。
しかし、そうも言ってられないのがヒーローの辛いところ。
愚痴るヒマもなく自警に汗を流すブルースの身の周りで最近奇妙な出来事が起きていた。

パラデーモンなる凶暴な生物がチラホラ出現しては、お勤め中のバットマンの手を煩わせる。
明らかにこの世界には存在しない、未知なる敵。
一定時間、動きを封じれば勝手に自爆するとはいえ、いかにもザコキャラっぽいモンスターの出現は、さらなる強大な敵の襲来を予感させるには十分だった。

一人で戦うのはムリっぽいと早くもメンタルが折れかけているブルースは、この世界のどこかにいる特殊な力を持ったメタヒューマンたちを集めてチームを結成するしかないと決断する。
ああ忙しい。 なんて忙しいんだ。
ブルースは原作者とプロデューサーを呪った。

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ワンダーウーマンことダイアナ・プリンスは心配でならなかった。
夜も眠れず寝不足で化粧のノリも悪く、つい厚化粧になるほど不安に襲われていた 。

故郷のセミッシラを離れて100年以上。
たった一人愛した人間の男は非業の死を遂げ、老いることのない彼女は美術館で修復士として働きながら孤独な人生を送っていた。
ところが先日、故郷の母であるアマゾン族の女王ヒッポリタ(コニー・ニールセン)が放った炎の矢のメッセージが届き、異星からの侵略者が襲撃してきたことを知る。

多くの同胞が命を落とし、アマゾン族が長年守り続けていたマザーボックスが奪われた。
未曾有の嵐がまもなく訪れる。 いや、もうすでに来ている。
銀行を襲ったテロリストは、この世の終わりを信じていた。
絶望が支配し、希望が失われつつある。
「希望」という意味の【S】の文字を胸に掲げた男が死んでしまったこの世界を象徴するように。

今こそ自分の存在が試される時。 しかし自分一人では・・・。
バットマンと共にメタヒューマンを集めてチームを作らねば。
ああ、寝不足が続く。 開いた毛穴がふさがらない。
ダイアナは原作者とプロデューサーを呪った。
 

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バットマンワンダーウーマンのヒーロー両巨頭を悩ませる敵とはステッペンウルフ(キアラン・ハインズ)。
「ワイルドでいこう!」で知られる(一発屋と思われがちな)バンド「ステッペンウルフ」から名前を拝借したかどうか定かでない。

異次元惑星アポコリプスを支配する“ダークサイド”の部下で、異星種族“ニュー・ゴッズ”の一人である。
実は3万年前に、強大な力を発揮するキューヴ、“マザーボックス”を用いて地球を征服しにやってきたが、アマゾン族、アトランティス人、人間たちによって阻止され、3つに分割したマザーボックスをそれぞれの種族が保管することになった。
・・・いや、チョイ待ち。
3万年前というと人類はクロマニョン人の時代である。 そんな種族に負けたのか。 
ステッペンウルフ、そんなにショボかったのだろうか。 アマゾン族とアトランティス人がメッチャがんばったのだろう。
それに加えてクロマニョン人がマザーボックスをちゃんと保管してたというのも凄い話である。

スーパーマンの死によって絶望した人類全体の力が弱まったために、マザーボックスが異常な反応を示し、再び地球に降臨したステッペンウルフはアマゾン族、続いてアトランティス人が守ってきたマザーボックスを奪う。 残るは人類が持つひとつのみ。
3つ全て揃ったマザーボックスがステッペンウルフに渡ればこれは非常に厄介な事態になるのだ。

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パラデーモンとは、ステッペンウルフが造り出すゾンビのような怪人。
ステッペンウルフに攻撃された相手は「ハイ死んだ」の瞬間、ものの数秒でパラデーモンに改造されて「即席戦闘員」と化す。
昆虫のような羽が生えてて、高速で飛び回り、ブラスターガンで銃撃してくる。
蚊が二酸化炭素や体臭に反応するように、このパラデーモンは恐怖心に反応して襲ってくるという。
つまり、「おまえみたいなもんなんか全然怖くもなんともないわ」と心から思えば襲われずに済むのだ。 思えればの話だが。

 
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「いいのかしらねえ。 アベンジャーズの二番煎じって気がしないわけでもないけど」
「言っとくけどな。 原作上では俺たちの方が一歩早いんだぞ。 だいたいな、アッチはキャラ集めすぎ。 今に収集つかなくなるぞ。 こっちは地に足をつけてじっくりやるのさ」
「コウモリなのに地に足をつけるの?」
「おお、うまいな。 いや、うまいじゃなくて、そういう揚げ足を取るんじゃないよ」
「さて、メンバーは集まりそうかしら?」
「イヌ・サル・キジは却下だ」
「でしょうね」
「アマンダ・ウォラーから横流しさせた情報を拝見しようか。 おお!松居一代が離婚したぞ」
「ネットニュースはいいから!」
「でも彼女は強そうだぞ」
「ええ、そりゃ強いでしょうね。 おそらく史上最強よ。 でも、うちにはいらないわ」
「残念だな。 貴乃花親方にもオファーするか」
「“協力しません”ってのが口癖のような人に協力してもらおうっての?」
「やっぱ、ダメかあ」
「ねえ、ブルース」
 「なんだよ?」 「時間がないのよ」 「へい」

ってな訳で結集したヒーロー5人。
空前絶後のジャァスティ~スなメンツを御紹介。

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バットマン...ブルース・ウェイン(ベン・アフレック)

幼少の頃、暴漢に両親を殺されたトラウマから悪を憎む心は人一倍どころか百倍千倍。
昼間は巨大企業ウェイン産業のオーナー、夜は悪党を成敗するバットマンとして活躍。
鍛えに鍛え抜いてコミットした強靭な肉体と、財力をブイブイ言わせて製作した数々の戦闘アイテムを駆使して闘う闇の騎士である。

考え方の相違とちょっとした誤解から対決したスーパーマンの死に責任を感じていることもあり、それまで他人を避けてきた彼がチームを組んでリーダーとしての責任を背負うという、執事のアルフレッド(ジェレミー・アイアンズ)も腰を抜かすほどの風の吹きまわし。
人を信じ、自分の間違いも認めるほどのキャラチェンジした新しいバットマンだ。

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ワンダーウーマン...ダイアナ・プリンス(ガル・ガドット)

不老不死の女だらけという超種族アマゾン族の戦士。
女王ヒッポリタと全能の神ゼウスとの間に生まれた最強のハーフである。
快速・怪力の持ち主。 捕えられると嘘をつけなくなる"真実の投げ縄"のほか、両腕のブレスレットは弾丸を跳ね返し、クロスさせれば強大なエネルギーを放射する。
古代語も含めて数百種以上の言語もペラペラ話せる鬼級のバイリンガルながら、多少世間知らずな面もある。

一見うら若き女性だが、すでに100年以上生きており、チームの中では大大大先輩にあたる。
そのため100年前に知り合って唯一愛した男と死に別れた心の傷がまだ尾を引いている。
現在はルーブル美術館の修復士。

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フラッシュ...バリー・アレン(エズラ・ミラー)

雷に打たれたら普通の人は即オダブツだが、彼の場合は一命を取り留めた上に超加速の能力を身につけたというラッキーなのかアンラッキーなのか判断し難い「突然なってしまった系」の現役大学生ヒーロー。
体から稲光を放射しながら超高速で移動する動きは、ほとんどテレポーテーション級。
実戦経験が少ないためにメンタルは少々チキン。 それをごまかすためか、空気を読まない軽口を叩くチャラいところもある。 ちなみに虫が苦手。

無実の罪で投獄された父を出所させるための証拠集めに奔走するパパ思いな奴だが、友だちを作りたくとも作れない重度のコミュ症でもある。
速さだけなら誰にも負けないと思っていたが、意外なライバルが出現する。

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アクアマン...アーサー・カリー(ジェイソン・モモア)

やさぐれ感満載のヴィジュアルだが、こう見えて海棲人類アトランティスの王位継承者。
水の中でも普通に呼吸し、活動力も地上並みかそれ以上のパワーを誇るスーパーうみんちゅ。
魚とお話もできるという、さかなクンもギョギョッと驚くメルヘンな得技を持つ。
五つ叉の矛が武器。

王の椅子には興味なく、アイスランドのひなびた漁村でその日暮らしを送り、厳しい冬には漁師の代わりに魚を獲ってくる「みんなの魚屋さん」と化す。
見た目にまかせて、チョイ悪をイキっているが、案外仲間思いなグッドガイだったりする。

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サイボーグ...ビクター・ストーン(レイ・フィッシャー)

大学時代は花形クウォーターバックとして将来を嘱望されてたが、爆発事故によって死亡・・・という現実を受け入れられなかった科学者のパパによって勝手に改造されたという気の毒にもほどがある事情を持つ。
身体のほとんどをメカに造り変えられているが、マザーボックスの未知の力も利用している改造の影響で、本人の意思を無視して自動的に新しい能力が毎日追加されていく。
どんなコンピュータ・システムでもハッキング可能。 空も飛べる。
相手の攻撃性を感じ取った時の自身の心理状態に呼応して、腕が自動的に武器に変化する、何とも有難迷惑なトランスフォーム体質である。

頼んでもいないのに自分を怪物のようにしてしまったパパへのわだかまりが収まらず、サイボーグという「そのままやんけ」な名前を、凝ったネーミングに変更せずに放置しているのはそのためか。


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こうして結集した空前絶後の、超絶怒涛のヒーロー同盟「ジャスティス・リーグ」。
これだけ凄い5人が集まれば、ステッペンウルフなど恐るるに足らず。
頼んまっせえ。

しかし。
そんな甘い物ではなかった。
ヒーローたちが束になった時点で勝負アリみたいな敵では、かえって盛り上がらない。
プロデューサーも監督もそこは先刻承知の助。

ステッペンウルフはアホほど強かった。
本当のストーリーでは、まだこの時点ではアクアマンはまだメンバーに加わっておらず、実際のところは4人なのだが、仮に5人いても、ステッペンウルフにとっては屁でもない。
それほど強すぎるのだ。

途中からアクアマンが駆け付けて、なんとか痛み分けに済んだが、アトランティスのマザーボックスが奪われ、残るマザーボックスはビクターの父サイラス・ストーン博士が保管するひとつだけ。
また次にステッペンウルフが来たら、勝ち目はない。

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チームリーダーのバットマンは悩んだ。
彼の胸の中には、ある一つの禁断の奥の手があった。
マザーボックスのパワーと現在政府が管理しているクリプトン星人の宇宙船内のジェネシス・チェンバー(レックス・ルーサーがゾッド将軍を甦らせた人工培養装置)を使えば"それ"は可能なのだ。

スーパーマンの復活。

スーパーマンの力がどうしても必要なのだと言うバットマンに対し、ワンダーウーマンは反対する。
すでに一度死んだ者である。
甦ってくるのが以前の彼だとは限らない。
生きていた頃の心を失っていたら怪物に過ぎないスーパーマンはあまりに危険すぎる。
怪物を甦らせてそれに頼るのは、レックス・ルーサーと同じ考え方ではないのかとワンダーウーマンバットマンを激しく非難するのだった。

バットマンはアルフレッドに心情を吐露する。
「彼(スーパーマン)は俺よりもずっと人間らしい。 世界が必要としている」

もしも甦ったスーパーマンが敵だったら・・・のための、ある秘策を準備したバットマン
かくして「スーパーマン強制復活計画」が実行される。
フラッシュ「『ペット・セメタリー』にならなければいいけど・・・」と不安一杯。
〔 『ペット・セメタリー』・・・1989年のホラー映画。 交通事故で死んだ息子を甦らせるために、いわくつきの霊園に遺体を埋めた父親。 息子は生き返って戻ってきたが・・・。 一線を越えた父親が恐怖の体験をする、おっそろしい映画 〕

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映画が公開される前の昨年、サンディエゴで開かれたコミコンで、「ジャスティス・リーグ」の主要キャストが勢揃い。
パネル・ディスカッションの時に、一人の子供が質問した。
「スーパーマンが出てないみたいだけど、どこにいるの?」
さあ、キャストたちは困った。

そこでアクアマン役のジェイソン・モモアはズバリと言った。
「『バットマン vs スーパーマン』を パパとママに観せてもらえなかったのか? スーパーマンは死んだんだよ!」
塩対応どころか、手加減なしのタバスコ対応。
「本当のことじゃないか。 うちの子供だって知ってるよ」

日本だったら、こういう身も蓋もない言い方は場が凍りつくのだろうが、意外にも会場内は大ウケ。
確かに子供の質問は的外れ。 “スーパーマンは復活しないの?”という意味を込めてのものだったかもしれないけど、モモアの気性としては「俺らが出演してるのを楽しみにしてくれよ」という気持ちが勝ってしまったのかもしれない。
あやふやにごまかさず、ビシッと教育的指導を行ったモモアに会場は盛り上がったが、レイ・フィッシャーは爆笑しながらも「NO~」とのけぞり、ガル・ガドット「あなたがスーパーマンを愛してるなら、この映画は絶対楽しんでもらえるはずよ」と神対応プラス宣伝。

その後のサイン会でモモアは少年に「スーパーマンは生きているよ」と声をかけて和解。
「大人の事情」を一足早く学んだその少年はきっと楽しんでもらえたはず。

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スーパーマンは甦るのだが、記憶が混乱していた。
様子を見守っていたバットマンたちを敵と見なし、それを察知したサイボーグの腕が反応して武器化してしまったことからスーパーマンと戦闘状態に陥る。

やっぱり、凄すぎるぞスーパーマン
ぶったまげるのは、フラッシュの高速移動を余裕で目で追うシーンである。
そりゃ、かなうはずはない。
バットマンワンダーウーマンサイボーグアクアマンフラッシュも、5人束になってかかっていっても歯が立たず。
ステッペンウルフとやる前にスーパーマンにイテコマされてはシャレにならない。
しかし、この危機を救ったのは、希望(S)を捨てていなかった一人の女性の愛だった。

記憶を取り戻して、戦列復帰するスーパーマン
「僕は真実を信じる。 正義を愛してる」
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スーパーマンが出てきた途端に問題は一気に解決。
今までが何だったのかというように、ステッペンウルフなど子供扱い。
もはや、スーパーマンだけでいいではないかと思うほど、スピードとパワーはケタ違い。
胸がすくっちゃあ、すきますけれども。

クライマックスに全部持って行ってしまうスーパーマン
これでいいのか? いいのだろう。 面白かったし。

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ジャスティス・リーグのメンバーはそれぞれに孤独を抱えてる。
そんな面々をリーダーとして束ねていくのが、なんの特殊能力も持たないバットマンである。

ブルース・ウェインは子供の頃から悪への憎悪に捉われて心を閉ざしてきた。
バリー・アレンから「あなたの能力は?」と問われて「金持ちだ」と答えるのはジョークであるけれども、何の力もないくせに私怨で自警にのめり込んでいただけの自分など本当はヒーローの資格などないという自虐でもある。

スーパーマンの存在は決して自分が孤独ではないことを悟るには十分だった。
スーパーマンの死が人々の希望を奪ったことへの責任を痛感したバットマンは、スーパーマンの遺志を継ぎ、ヒーローは常に民のそばにいる希望を取り戻すために、ヒーローとしての自覚に目覚めるのである。

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ワンダーウーマンは老いることも死ぬこともなく人間界で生きてきたが、彼女の時間は100年前から進んでいない。
愛するスティーヴ・トレバーの死は、限りある命でも、それを犠牲にできるほどの崇高な勇気はいかなるパワーにも勝るのだということを彼女は学んだ。

特殊な力がなくとも、いかなる困難にも立ち向かえるのは希望を信じることだというのが彼女の胸の中にある。
バットマンスーパーマンを甦らせてでも、強大なパワーに頼ろうとするのを彼女が許せない姿勢を見せるのは、人間そのものを卑下しているようにも思え、スティーヴの面影を見るブルースだからこそ尚のこと感情をあらわにするのだ。

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フラッシュことバリー・アレンも人を避けるわけでもないが友だちがいない。
ブルース・ウェインからの誘いに「イエス」と即答し、その理由を「友だちが欲しいから」とアッサリと白状するのは、ブルースも同じ孤独の中にいる匂いを漂わせてることにシンパシーを感じたのかもしれない。

9歳の頃に母親を亡くし、父親はその妻殺しという濡れ衣を着せられて服役中。
事件の唯一の目撃者でありながら、警察にも信用してもらえない彼は、特殊能力を身につけたことも加えて、疎外された自分の境遇を利用して生きてきた。
「みんな、スローすぎる」
だが彼は一人の力だけでは限界があることを知っている。

エンドタイトル後にスーパーマンと競争するシーンは、同じ仲間を得た彼の喜びのシーンでもある。

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アクアマンは自由奔放であることが基本である。
出世欲のかけらもない彼は、人の上に立つのを拒むことはもちろん、仲間と群れるのも嫌う。
人間界に馴染んでる訳でもなければ、アトランティスに帰る気もない。
だが半面、彼自身が持つパワーを持て余しながら、納得できる生き方を模索しているもう一人の自分がいることを感じている。

なんだかんだ言いながらも、仲間ができたことの喜びや、仲間を失うかもしれない不安など、隠れていた本音がワンダーウーマンのお茶目なイタズラで暴露されるシーンが微笑ましい。

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サイボーグことビクターは死の淵から生還したものの、怪物の姿になってしまったために人間らしい人生を失った。
自分を救うために改造した父親の気持ちを酌みつつも、やはり自分をこんな姿にしてしまったことへの反感が強く燻っている。
ヒーローのタイプとして「元々そうだった系」でもなければ、「自分からなった系」でもなく、フラッシュのように「なってしまった系」に近いが、厳密に言えば「されてしまった系」。 それも父親の手によってというのがコトを複雑にしている。

こんな姿になってしまった自分の心が救える生き方が見つかるのか。
父を憎み、自身の姿を憎む彼が、やがて憎悪を乗り越えて意義ある道を見出していくのである。

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死んだとは言っても、ずっとそのままであるはずがなく、シリーズに復帰してくるであろうと思われていたスーパーマンがアッサリと復活。
まあ、それはそれで喜ばしい。

前作で、自分がこの世界で必要とされていないのかという状況に葛藤しながらも、義母マーサと愛するロイスを救うためにバットマンと対決し、ドゥームズデイとの死闘の末に命を落とした彼が再び引き戻された世界で、大切な存在と巡り合えて幸福感に包まれる田園の風景は感動的。

希望は大きな力であるとともに、誰もが備え持つ身近な正義の証し。
「希望が見当たらなくなっても、それは車のキーのようなもの。 探せばそこにある」

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「マン・オブ・スティール」や「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」も少々大人チックなダーク路線だった。
だがここではスターキャラ大集合の本格ヒーロー映画として、かなりお祭りムードを入れて、娯楽路線に舵を切っている。
今までがちょっと暗かったかもしれないし、これぐらいが丁度いいだろうか。

その一番の立役者がフラッシュ
どのキャラも満遍なく見せ場はあるが、この映画のカラーに均衡を持たせるのに彼のコメディパートは重要な役割を果たしている。
バットマンワンダーウーマン以外のキャラが、引き立て役で終わらないかと危惧したが心配無用。
フラッシュももちろんのこと、アクアマンの存在感や、サイボーグの意外にカッコいいカチャカチャ感は十分タメを張っている。
テンポが良すぎるくらいにチャキチャキ進むストーリーも気持ちいい。


レックス・ルーサー(ジェシー・アイゼンバーグ)がエンドロール後に登場。
すんませんね、とっくに脱獄してますわい、銭形のとっつあんよ。
クルーザーで酒飲んでる彼のもとにやってくるのが、デスストローク/スレイド・ウィルソン(ジョー・マンガニエロ)。
バットマンなどに登場する、けっこうカッチョいいヴィランがどうやら次作のメインのようだが・・・

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「賢人のお言葉」
 
「わたしは人生を愛し、正義をも愛する。 しかし、その両者をともに持つことはできぬとしたら、人生を放棄して、正義を選ぶであろう」
 孟子 
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