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運命のボタン
2010年05月17日

 ネタばれ(になるかな?)

1976年のヴァージニア。女教師のノーマと、夫でNASAの職員アーサー。一人息子を持つこの夫婦の家にある日、奇妙な物が届く。 
赤いボタンのついた木製のケース。
後日スチュワードと名乗る、顔の左半分が焼けただれた初老の紳士が訪れ、応対したノーマにこう言う。
「ボタン押すとあなた方は100万ドルを手にする。 ただし、どこかであなたの知らない人が死ぬことになる。」
条件は3つ。
「雇い主についてたずねてはいけない」 「このことをご主人以外の人に話してはいけない」 「24時間以内に決心すること」

さあ、あなたならどっち!?  ボタンをポーンと押すだけで大金持ち。 100万ドルってことは76年当時のレートでいうと3億円ぐらいでしょ? 
押すだけ。押すだけでっせ、奥さん。 ブルーレット押すだけぇ
だがその代わりどこかで人が死ぬというのはシャレにならない。
よその国の極悪人の死刑囚ならまだいいが何の罪もない子供とかだったらどうする。
見方を変えれば要するに無差別殺人の教唆じゃないのかい?
「誰かが誰かを殺すのを見たいのよ。お金をあげるからアンタやってよ。」ってことよね。
「ボタンを作って持ち込んできたやつが悪い。」という言い訳は通らない。 人が死ぬと解っててボタンを押す選択をした時点で立派な罪人だ。

しかしノーマは夫とヤイヤイ言いつつボタンを押してしまう。 オイ!

リチャード・マシスンによるショートショートの原作はボタンを押して屁理屈のようなオチがつくが映画は違う。 死ぬ人物も違うし話はまだ続く。
そもそもスチュワードという人物は何者で、何が目的なのかだが、話の広がりがまた想像を超える。
「火星」 「人的資源」 「鼻血をだす“従業員”と呼ばれる人物」 と来るとエイリアンの侵略もの?と思うが、「神様」と考えた方がしっくりいくかもね。
ボタンを押す者が続くようであれば人類を滅ぼします、とまでおっしゃられる。
「ヒマを持て余した神々の遊び」というにはシャレがきつい。
いきなり抜き打ちテストみたいなことしてヒドイよ~。

劇中、サルトルの実存主義が意味深に引用されている。 自分が何をしようが勝手でしょという“自由”には大きな責任がともなうってことだが、それにしてもこの夫婦の払った代償はあまりに理不尽ではないか?


では「賢人のお言葉」はせっかくですからサルトル氏にお願いいたしましょう。

 「人間は自由という刑に処せられている。」 サルトル

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