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17歳の肖像
2010年05月13日

毎日学校に通って勉強して何が楽しいやら、自分の青春はこれでいいのか、親や教師に反発して自分は絶対あんな退屈な大人になるもんかと、とんがる時代は誰にでもある(と思う)。

1961年のイギリス。 16歳の少女ジェニーはオックスフォード大学進学を目指して勉強中。
現在通っている学校はかなりのエリート校なのか、社交ダンス、料理、本を頭にのせて歩き方まで教えている。
お父さんがけっこう教育パパで、ジェニーにチェロを習わせてるのも、ただ進学に有利だからという理由で、プロの演奏を聴くなんて時間の無駄だとまで言う。
大人になったら憧れのパリに住み大好きな芸術に囲まれて楽しく暮らすことを夢見るジェニーは退屈な毎日をなんとかやり過ごしている。
ある雨の日、高級車に乗った見知らぬ男性から声をかけられたジェニーは、彼の紳士的な態度・ウィットや教養に富んだ会話にたちまち魅せられる。 それがデイヴィッドとの出会いだった。
その後もデートを重ね音楽会やナイトクラブのオークションに連れて行ってもらい、大人の世界の甘美な魅力のとりこになっていくジェニー。
このデイヴィッドという男は友人のダニーとつるんで何やら美術品取引らしい仕事をしていて少々怪しい匂いがする。 でもジェニーは深く立ち入らない。 なんたって彼は自分の憧れていた世界をリアルに見せてくれる。 そこが世間のそこらの大人とは違う。
教育パパはさぞかし怒るだろうと思いきや、娘と変わらぬ俗物だということがさらけ出される。(ママもね)
進学か、でなければ学も地位もある男性の玉の輿に乗るのも全然OK。 結局、権威やステータスに弱いのだ。
17歳になったジェニーはデイヴィッドと、お泊り旅行。あげく学校も辞めて二人は婚約。 もちろんパパOK。
しかし、やがてジェニーは過酷な現実に打ちのめされることになる。


非常にキツい人生勉強だったが、できれば早く目を覚ましてほしかったね。 まあ、泥沼にならなかっただけでも安い授業料だったかな。
見方によってはデイヴィッドよりも憧れの大人の世界が魅力だったかに思う。 クラスメイトより先に大人になった勝ち組気分に浸り、優越感に酔ってただけだ。 だからすぐに吹っ切って再出発できるんだろうなあ。
「退屈な授業を毎日教えているあなたの人生も退屈よ。」とタンカをきった相手の先生にちゃんと謝ったのはエライ。根はしっかりした子なんだよな。 大人は謝らんからなあ。
パパも娘を責めず、追い込んだ自分が悪いのだと借りてきたネコみたいになる姿は哀愁を誘いましたな。

ラストはバタバタした感じでせわしなくまとめられているが、こういう痛い物語、大好きですよ。


「賢人のお言葉」をお願いしましょうか。

 「標準の線まで昇るいかなる人も、二つの教育を受けた。第一には教師から、第二にはもっと個人的かつ重要な己自身からである。」  ギボン
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